王子様に愛されて
「シオリ………さん」
「どうしたの?こんなに濡れて……風邪引いちゃうわよ……?」
「大丈夫です……」
「目も赤いし………何かあった?」
心配そうに私の顔を伺う
言って……相談してもいいのかな…?
「朱音……さんに」
「…………っ朱音に…?」
「水……かけられて……髪の毛引っ張られて……和希先輩を楽にしろって言われました」
言い終わると、さらに涙が出てくる
「うぅっ……ひっ、く…っもう、嫌です…っ和希先輩に……冷たくされたくないっ」
「和希に……?」
「私……絶対冷められたんです…っもう、和希先輩は私なんか好きじゃないんですっ」
「そんなわけ……」