【番外編5/3UP】その王子、はらぺこ悪魔につき。
なんということでしょう。
重ためのセミロングが軽みのあるボブになっているではありませんか。
鏡にうつっているわたしの髪型は
過去に美容院でやってもらった、どの髪型よりもわたしに合っている気がした。
それに、髪そのものもツヤツヤになっている。
「……悪魔なのに」
「ただの悪魔ではない」
「どんな悪魔?」
「知りたいか」
「うん」
すると、耳元に顔が近づいてくる。
「刹那にだけは甘い悪魔だ」
「……っ」
また少女漫画から台詞盗んだな……!?
「気に入ったようだな」
「う、うん」
「もうダサいなどとは言わせん」
「ねえ。先生にあんまり使うなって止められてなかった?」