【番外編5/3UP】その王子、はらぺこ悪魔につき。
「はあ?」
「ふふっ」
――――雛が、笑った。
さっき男たちに見せた柔らかい笑顔などではない。
「まるで繁殖期の動物ね?」
ぞっとするような、薄笑いを浮かべたのだ。
主導権は茶髪が握っていた雰囲気だった。
それが一瞬で
「下半身じゃなく脳ミソで考えて行動しなさい」
華奢でお人形さんみたいな雛に、空気を全てを持っていかれてしまった。
「ほんと、大勢いるのね。せっかく知能を持ったヒトに産まれておいて、理性もなにもない連中って」