【番外編5/3UP】その王子、はらぺこ悪魔につき。
茶髪がようやくわたしから離れてくれたことにホッとするも
雛に意識が向いたことで今度は雛が嫌な目に合わないか、心配でたまらない。
かくいう雛は
この部屋から立ち去る様子もなく
ベッドに腰掛けて足を組み、じっとアキラさんを観察するように見ている。
その姿はまるで――、女豹のよう。
「いらっしゃい」
雛の言葉に誘われて、茶髪がベッドにあがる。
いやいやいや。
待ってよ。
何を始める気ですか……!
ベッドから目をそらすと、金髪は、ソファで寝たまま。
もう一度、ゆっくり振り返ると
2人の距離がさっきよりずっと近くなっているではないか。
慌ててまぶたを閉じる。
わ、わたしは一体
どうすれば…………