【番外編5/3UP】その王子、はらぺこ悪魔につき。

「ぜったいに離さないでね！」


そういえば、わたし

セロに強引に迫られると逃げたくなるけど


こんな風に抱き抱えられることに

抵抗ないっていうか


まあ、今離されたら人生がおわるわけで


「そう言われると離したくなる」

「やだあ……!!」


それでも

アキラさんに触られたときみたいな


あんな嫌悪感は、ない――


「ずっと飛んでいれば。貴様が俺から離れることもないな？」

「そんなことしたらセロの体力なくなるでしょ」

「貴様から補充すれば問題あるまい」

「そ、そこまでしてわたしから離れたくないわけ？」

「離れたくない」