【番外編5/3UP】その王子、はらぺこ悪魔につき。
「そんなに家のことしてくれなくていいよ?」


元々わたしの仕事だ。


「刹那との時間を増やしたい」

「え?」

「こうしておけば。じっくり喰えるからな」


余計に家のことなんにもしなくていいよ!


"食事"に時間かけられると、困る。


そっか。


今夜、わたし、食べられるんだ。


どれくらい力を吸われちゃうのかな。


フラフラして動けないと明日学校に行けなくなるから、ほどほどにしてって言わなきゃ。


「ごちそうさまでした!」

「洗っておく」

「作ってもらったんだし。わたしが――」

「いいか、刹那」


セロの口が、耳に近づいてくる。


「貴様は俺に喰われることだけ考えていろ」
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