【番外編5/3UP】その王子、はらぺこ悪魔につき。
「今、水を飲ませたが。もっと飲んでおいた方がいい」
そういって、グラスを目の前に持ってこられる。
「あ、ありがとう」
身を起こし、グラスを受けとる。
グラスのふちに口をつけ体内に流し込むと
その水が喉を――カラダ全体を徐々に潤していくのを感じた。
「ごちそうさま」
ふと、時間が気になる。
部屋が暗くて時計がよく見えない。
もう少し目が慣れたら見えそうなものだけれど。
「今、何時?」
「夜中の1時をまわったところだ」
「えっ。それじゃあお父さんとお母さんは」
「帰ってきたな。もう眠った」
そんなに寝ちゃってたのか、わたし。
いや。
気絶してたんだ……!