【番外編5/3UP】その王子、はらぺこ悪魔につき。


――――わたしは……


「あいつとの幸せを願うのが。正解なのだろうが。とてもそうはできそうにない」

「セロ、」

「すまない。赦してくれ」


再び唇を重ねてくるセロが

どうして謝ったのかわからないくらい


彼を受け入れている自分がいた。


これは、食事?

それとも――……


「んっ……」


溶かされてしまいそう。


「俺を愛せ」


"心だけはあげない"


なんて、啖呵を切ったばかりなのに。


「……しないよ。こんなこと」


気持ちがない相手とじゃなきゃ、できないよ。
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