【番外編5/3UP】その王子、はらぺこ悪魔につき。
遠足当日の朝がやってきた。
「晴れたねー!」
現地集合・現地解散ということで
遊園地へはセロと一緒に電車で向かうことに。
「飛んで行けばいいものを」
「こうして電車に揺られて到着を待つのも楽しいでしょ?」
「刹那とならな」
「……っ!?」
「と、言いたいところだが。貴様とでも億劫だ」
だよね。
セロがいつもわたしに甘いと思ったら大間違いなのだ。
あれから毎日、セロとキスをしている。
朝にするとわたしが疲れてしまうから、やっぱり眠る前に。
お休みのキスが日課ってすごいことだよね。
ねぇ、セロ。
飛ぶのだって体力使うよね。
あまり余計な力使わない方がいいって、前に如月先生も言っていたから……
長距離移動は電車でなくちゃと、そう思ったのもあるんだよ。
「刹那」
「ん?」
「……いいや。なにもない」