【番外編5/3UP】その王子、はらぺこ悪魔につき。
水しぶきがかかり、
「大丈夫? 柚月さん」
運悪くわたしが1番濡れてしまった。
いや、わたしでよかったと思うべきか。
「まさか水そんなにかかっちゃうなんて」
「だからカッパ着てる子いたんだね」
わたしは、ずぶ濡れになったことよりも
次に待ち構えている、パーク1怖そうなローラーコースターに恐怖しています。
「売店で服買って着れば」
我門くんの一言に、みんなが驚いた。
というか、自分から我門くんが話したことに驚いたのだ。
「それ、いいじゃん!」
と、今野さん。
「だったら、みんなで――……」
南さんが言いかけた、その時。
「俺、一緒に行ってくるから。お前らは、次のやつ並んでろよ」
「でも……」
戸惑う今野さん。