【番外編5/3UP】その王子、はらぺこ悪魔につき。


それを我慢して、わたしのこと、いつも……。


「なっていいよ。悪魔」


もう我慢しないで。


「バカか。そんなことしたら。甘噛みしただけで――……」

「たとえ傷つけられても。それが。愛し合った証になる」


セロが、目を見開く。


「だから、お願い」

「できない」

「どうして? わたしがいいって言ってるのに」

「よくない」

「いいよ」

「刹那は。綺麗……だから」


ほらね。

やっぱりあなたは、優しい悪魔だ。

< 450 / 484 >

この作品をシェア

pagetop