【番外編5/3UP】その王子、はらぺこ悪魔につき。
セロの髪が、銀白色になる。
耳も鋭く尖った。
「ストップをかけるなら。今のうちだぞ」
「かけないよ」
「いつから貴様はそんなに強くなった」
「……強くは、ないかな」
セロと、もっと愛し合いたいだけ。
「翼は。出ないの?」
「今出しても邪魔になるだろうが」
「収納……できるんだね」
「どうでもいい」
卵の殻を割らないような、そんな強さで
セロがわたしに触れてきた。
「痛くないか」
「全然大丈夫だよ」
心配しすぎだよ。
「どうして欲しい」
「……わたしに聞くの?」
「言わなければ俺の好きにするが」
ドクン
「セロの。好きに?」
「かまわないか」
「……うん」