Keeper.ll
「先生来ないねぇ……、あ、来た」
言った傍から担任が入ってくる。あのメガネの腹黒っぽさそうな担任。
「今日は予告してあった通り体育祭の種目決めるよー。それじゃあ体育委員よろしくね。」
前に体育委員が出ていく様子を眺める。
そうか、私転校してきたのこの頃だから係分担とかしてないな。知らないな。特に聞いてないな。
「えー、じゃー決めてくよ。まずは種目書き出すからちょっと待って。」
1人が司会、もう1人が黒板に書き出していく。書記である。
【体育祭種目】
・クラス対抗リレー
・選抜リレー
・借り物競争
・障害物競争
・騎馬戦
・竹取物語
・長縄
・喧嘩
「はい、じゃあ説明するのもあるからちょっと待ってね……。」
ゴソゴソとプリントを用意している体育委員。
千歩の方をそっと見る。
ねぇ、喧嘩って何?競技なの?種目なの?狂気の沙汰じゃないかなんでこんなの存在してんだよこの学校!!!
「わー、喧嘩だって。」
「今回は龍くん輝くんがワンツーで優勝じゃない〜?律はなんか救護班にいそう〜。」
いや、なぜそんな平然と受け入れている?喧嘩だぞ?おかしくないか?
『ねぇ、千歩。』
「ん?」
『喧嘩って……どう思う?そんなん普通ある?』
「うーん……たまにそういう小説見かけるよ!私面白くて好きなんだ!!」
たまにそういう小説見かけるよ
っておかしいだろ!おい!!