Keeper.ll
「そう言えば、種目何出ることになったんだ?」
今までずっと漫画を読んでいた十勝が顔を上げる。そうだよね、イヌオくんが連載されてる漫画……題名をなんと言っただろうか。
ああ、犬の工事現場か。表紙に書いてある…って巻頭カラーかよ驚きだわ。え?待って十勝涙目じゃない?感動する漫画なんだ…。
まぁそれは置いといて。
『選抜、借り物、竹取物語、クラス対抗リレー。』
「リレー2本と障害物〜。騎馬戦は僕が騎手やるよ〜!」
「私も借り物!あと竹取とリレー。」
「ほー。まぁ妥当だな。」
相澤がのんびりと欠伸をしながら言う。
「龍くん達は?」
「選抜と障害物だ。あとはクラスと騎馬戦。俺は騎馬だけどな。」
「ちょっと〜龍くん!僕のこと小さいって言ってる!?」
「いや一言も言ってないから落ち着け……」
少しだけ焦っている十勝が面白い。
「俺は騎馬戦とクラス対抗、あとは借り物かな。あと長縄も縄の回し手やるよ。」
「俺は障害物。クラスと騎馬戦もだけどな。あー、あとあれ。応援団になっちまった。」
その言葉に振り返る。相澤が応援団ねぇ……向いてるじゃん?
「ピッタリだね!」
千歩の言葉に全力で同意する。