Keeper.ll



その言葉に少し驚いた。


『そう?』

「うん。塩っぱい系とか辛い系が好きなのかと思ってた〜。」

『甘いの好きだよ。逆に辛いのは苦手。』


藍がよく、お菓子の時間だ!と言ってケーキとか作ってくれたからむしろ結構食べてる方だと思う。


「俺も辛いの苦手だな。兄貴、俺が小せぇ頃からケーキとか作って食わせてくんの。そのせいで辛いもん食えなくなったわ。」


びっくりした、頭の中覗かれたかと思ったわ。ていうか、え?


『相澤も辛いの苦手なの?』


少しイメージと違うから驚いた。イメージってあくまでもこちらが一方的につけたものなんだなって実感した。


「あ?あー、まぁな。塩っぱい系が1番好きだけどな。辛いっつーか、痛いじゃん?唇とか舌とかヒリヒリするやつな。あれが苦手なんだよなー」


だから喧嘩とかも相手の攻撃は絶対に避ける、と付け加えながら笑った相澤は豪快にポテトのお菓子を噛み砕いた。

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