Keeper.ll
「久しぶりねぇ〜!」
『いえ、一昨日ぶりですね。』
「里香ちゃん相変わらず冷たいわァ。」
時刻は午前1時。希望さんのところのバーで今日も鍛えてもらいに来ている。
「そういえば近々体育祭あるんでしょ?」
休憩だ、と言いながら飲み物を飲む希望さん。それに倣って私もペットボトルを煽る。なんとなく今日はスポドリの気分だ。
『はい。来月……、だったかな。何か色々やるらしいですよ。私選抜リレー選ばれたんです。』
それにしても情報屋は人の学校の体育祭まで把握してるのか!?まだ1番近い学校の体育祭だということが回覧板で回ってきた、ならまだしも。
いや、回覧板で回るのはせいぜい中学生くらいだろう。分からないけれど。
選抜に選ばれたことを伝えれば希望さんは満足そうに頷いた。
「さすが里香ちゃんねェ〜!!当たり前よォ〜。里香ちゃんがほかの女なんかに負けるわけないもの!
そう言えば里香ちゃん。」
『……はい?』
「喧嘩って競技があるって聞いたんだけと、本当?」
その言葉に頷く。希望さんが目を見開いた。
「よく王道携帯小説でみる展開じゃないの!!あらやだ!!里香ちゃんは出るの!?」
希望さんがとても興奮していらっしゃる。というかこの人携帯小説で見る展開って言ってたけど、携帯小説読んでいるのだろうか?