Keeper.ll
連休が明けて学校が再び始まる。果たし状のやつをこなしてから次の日にバーベキュー、それで一ヶ月後には体育祭だって?
多いだろ!イベントがよ!!!
「あ、宿題忘れた。」
『え、なんかあったっけ?』
「ううん、授業中に終わらなかった人は宿題、ってやつ私は終わりきらなくてさ……」
『ああ、じゃあ私のやつ見る?』
「いいの!?ありがとう!」
『はい、これね。』
抗争なんてなければ普通の学生とそんなに大差ない。だってここの学校は不良校だけど一般生徒も何クラスかあるから。
だから暴走族の先代達が、後輩が暴れないようにと厳しく目を光らせている。そのせいでよっぽどの馬鹿でなければみんな授業に参加しているのだ。
私もここに来る前は少しだけ学校に通っていた。でもそこの高校は全国で1番荒れている、と言われるほどの不良校。
授業なんてでないのは当たり前。Kの幹部や仲間が通う高校、といえば少しは伝わるだろうか。
ここの学校は落ち着く。優しくて、緩くて温い。落ち着くけれど、体が訛りそうだ。
ああ、今日にでも行ってみるか。体を鍛えに。
チャイムが鳴る。
授業が始まる。
出かけるっていっても不審に思われるかもしれない。だからみんなが寝た後に向かう。
私の部屋は2階。普通に飛び降りれば少しだけ危険。だけど近くに木があったからそれを伝って降りれば何も問題は無い。
うん、そうしよ。
静かに、微笑むのだった。