Keeper.ll
千歩と相澤が会話しているのを横目に、時ともに近づく。身長もそこまで離れていないと思っているし話しやすい。
『ねぇ、』
声のトーンを落として、近くによる。
不思議そうな顔をした時友が首を傾げた。
「どうかした?」
それでも声を小さくしてこちらに合わせてくれる所は本当に気が使えると思う。参謀が時友で良かったよ。十勝とか絶対に普通の声で聞き返すもん。
千歩や相澤にはあまり聞かれたくない、と言うことを察してくれたのだろうか。それは分からないけれど、不思議そうに、時友の瞳が揺れる。
『あれから変なやつとか襲ってきてない?』
「変なやつ……?特にこの周りで不審者情報はなかったと思うけど。まぁ、里香ちゃんが帰るときは俺たちいるし。千歩ちゃんが倉庫から家に帰るときは雪が送ってってるから大丈夫だと思うよ。」
『うーん、うん。』
そう…じゃない。うん。大事だけど。夏って変な人が増えるって言いますもんね心配なのも分かりますよ、ええ。
でも確かに今は私の言い方が悪かったな。
『そうじゃなくて、、、この前みたいに神龍を襲ってこようとしている、とか変な動きはない?
確か1人主犯格の女が捕まってなかったよね。体育祭とかに紛れ込んだりすること警戒した方がいいのかなって。』
そう言ってやっとガッテンが言ったのだろう。千歩の様子をチラリ、と見てからより一層声を低くして答えた。