Keeper.ll
「それでは、竹取物語の方お並びくださーい!!」
「里香ちゃんに千歩ちゃん、出番じゃない?」
時友にかけられた声にひとつ頷く。
『いきなりだね。』
「ね!行ってくるね!!」
立ち上がれば「買ってこいよ」と声がかけられる。棒を陣地に運ぶ、その数が両者で多い方が勝ちという単純なルール、だけどキャットファイトは恐ろしいって言うしなぁ。
自信はないけど頑張ると告げれば、相澤がニカッと笑った。やけに張り切っている気がするけれどもしかしてこういうイベント事が好きなのだろうか。応援団にもなったと言っていたし。
「頑張ってくるねー!!」
ブイサインをしている千歩の腕を軽く引っ張りながら向かう。
「あ、里香さんに千歩さん。おはようございます。」
『帯刀くんじゃないですか。おはよ。』
「おはよう〜」
見れば帯刀は白色のハチマキをしていた。
「あれ?要くん、敵?」
「はい、俺馬鹿なんC組なんです。おふたりは頭がいいんですね。」
『まぁ、まぁ。』
「里香ちゃん頭良さそうだよね」
『そう?』