カッコウ Ⅱ
「俺、お父さんの家に行ってもいいの?今の家族、変に思わない?」

大翔の言葉に、孝明は首を振り
 
「大翔達のことは、話していたから。お兄ちゃんに会えるって、楽しみにしているよ。」

孝明が言うと、大翔は照れた笑顔になる。
 

「ここだよ。」

と孝明は高層マンションの前で立ち止まる。
 
「すごいね。何階?」

大翔は建物に圧倒されて聞く。
 
「27階。眺めがいいよ。」

エレベーターに乗って孝明が言う。
 
「お父さん、仕事頑張っているんだね。」

と大翔に言われ、孝明は心地よく笑った。
 


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