カッコウ Ⅱ
食事が終わって、子供達はリビングに移動して遊んでいる。

孝明と麻美と大翔は、そのままテーブルに残って話し始めた。
 

「何て呼べばいいですか?」

と麻美に聞く大翔。
 
「うーん。お姉さんは無理があるかな。麻美ちゃん?麻美さんでいいよ。」

と真剣に考える麻美に、大翔はプッと笑ってしまう。
 
「可笑しい?」と聞き返され、
 
「いいえ。あの麻美さん。今日はありがとうございます。あの、俺がお父さんと会うの嫌じゃないですか。」

大翔は思い切って聞いてみる。
 
「全然、嫌じゃないよ。私も大翔君に会えて嬉しいし。」

麻美は明るく言う。

孝明は麻美と大翔の会話を笑顔で聞いていた。
 


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