カッコウ Ⅱ
「私に隠れて、コソコソ会っていたら嫌だと思うよ。でも、こうして一緒に会えるって素敵じゃない。」

麻美は楽しそうに言い、大翔も明るく微笑んだ。
 
「あっ。でもパパと大翔君の間に、私の知らない時間があるのは、ちょっと悔しいけどね。」

麻美が軽く大翔を睨むと、
 
「お父さんと麻美さんの時間も、俺、知らないから。」

と大翔は笑って答えた。
 
「そうか。おあいこだね。」

と麻美と大翔は笑って頷き合った。
 


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