カッコウ Ⅱ
「そういう事、今言うの。最低だわ。」

みどりはそのまま茂樹を残し、改札口へ向かう。
 


茂樹の自分勝手な性格は、ずっと知っていたはずなのに。

でもこんな時くらい、みどりに力を貸してくれるかと思った。

少しは大翔に愛情を示してくれるかと思った。

みどりはそんな自分に呆れて涙が乾いていく。
 


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