カッコウ Ⅱ
大翔は今、みどりを憎んでいる。

今はそれでいいと哲也は思った。

みどりを憎むことで苦しみから逃れてほしい。

みどりのことは、いつか許せるから。母親だから。
 


でも自分を責めて、自分の存在を否定することだけが心配だった。

大翔を愛している人はたくさんいる。

大翔が生まれたことは意味があることだと思ってほしい。
 


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