カッコウ Ⅱ
「パパ、ヒロ君のこと、私には話してくれてもよかったじゃない。」

寝室に引き上げてから由美は哲也を責める。
 
「誰にも知られたくなかったから。ごめんね。」

由美は大翔達に明るく接していたから。

そのまま、普通に可愛がってほしかった。
 

「ヒロ君、いい子なのに。大丈夫かな。」

由美の言葉に哲也も頷く。
 
「うん。可哀そうだよ。ヒロには何の罪もないのに。」

と由美に言う。
 
「でも、うちに来てくれてよかったよ。」

由美の言葉に
 
「そうだな。まだ俺達のことは信じているってことだから。」

哲也は由美を見る。由美はしっかりと頷いてくれた。
 


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