カッコウ Ⅱ
「それにしても姉ちゃん、最悪だな。何考えているんだろう。」
哲也はみどりに強い怒りを感じていた。
「うん。でもお姉さん、一人で寂しかったんじゃない?」
由美は控えめに言う。
「だったら別の人見つけて、再婚すればいいんだよ。また戻るって、全然懲りていないだろう。」
哲也の声が少し荒くなる。
「そうだけど。人って弱いものだよ。」
由美は言う。哲也ははっとして由美を見つめた。
本当にそうだ、と哲也は思う。
わかっていてもできない。弱い自分に負けてしまう。
だから許す。自分のことも他人のことも。
大翔にも気付いてほしい。
弱い自分を超えて強い自分になることに。
いつか必ず、生まれてきてよかったと思えると信じてほしい。
そんなことを考えながら、哲也はいつの間にか眠っていた。
哲也はみどりに強い怒りを感じていた。
「うん。でもお姉さん、一人で寂しかったんじゃない?」
由美は控えめに言う。
「だったら別の人見つけて、再婚すればいいんだよ。また戻るって、全然懲りていないだろう。」
哲也の声が少し荒くなる。
「そうだけど。人って弱いものだよ。」
由美は言う。哲也ははっとして由美を見つめた。
本当にそうだ、と哲也は思う。
わかっていてもできない。弱い自分に負けてしまう。
だから許す。自分のことも他人のことも。
大翔にも気付いてほしい。
弱い自分を超えて強い自分になることに。
いつか必ず、生まれてきてよかったと思えると信じてほしい。
そんなことを考えながら、哲也はいつの間にか眠っていた。