ウチの塩が切れました。
「……塩崎くんじゃなくても、ずっと付きまとわれたら嫌です」
「なんで敬語なの」
“付きまとう”ってとこは、否定しないんだね。
「今それ関係ないから……!それより、ほんと付いて来ないで」
「俺が莉心の言葉を承諾する理由ないから無理」
………もうやだこの人。
そして結局わたしは、彼のことを許してしまうんだ。
*
その日は何の前触れもなく訪れた。
数日前のお昼休み。
私は教室で、のんびりと友だちとお弁当を食べていた。
すると突然、
クラスでもクールだと有名な
学年でも1,2を争うようなイケメンの
塩崎くんが
「小宮莉心さん、俺と付き合ってください」