私の仮恋人は親友のお兄さん
「食器は流しに置いておけば
あとは俺がやるから」

パソコンと睨めっこをしていた
廉人さんが
口を開いた

「いえ、私が洗います」

「じゃ
食器洗い機に突っ込んでおいて」

私は流しの下に括り付けられている
食器洗い機を見つけると

そこにお皿とコップをしまった

「操作がわからないので
あとはお願いします」

「ああ
んじゃ、出かけるか」

「え?
仕事はいいんですか?」

「ドレス、買いに行くだろ?」

「まあ…そうなんですけど」

「話は車の中でしよう」

「はい」

廉人さんは
パソコンを閉じると
立ちあがった



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