私の仮恋人は親友のお兄さん
「木下花音さんじゃない?」

「こ、こんにちは」

私は頭を下げた
こんなところで
会いたくなかった

パーティ以外で
見られるのは
恥ずかしいっていうか

なんていうか

きっと明後日の学校では
いろいろ
言われてしまう

「あら
彼氏って
果恋のお兄さんだったの

どうりで
すぐに彼氏ができたと
思ったわ

手っとり早い方法ね」

ほほ笑む麗華さんの
目が
怖かった

私が下を向きそうになると
廉人さんが肩を抱いた

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