私の仮恋人は親友のお兄さん
お兄さんはキッチンに入り
ポットから
お湯を出す
Tパックを紅茶カップに入れて
三人分の
紅茶を淹れてくれた
「果恋ちゃん
私、帰るよ
お仕事の邪魔しちゃ
悪いし」
私は果恋ちゃんの後ろに立つと
耳元で囁いた
「気にしなくていいんだって
花音のほうが一大事なんだから」
「でも…
私は麗華さんに謝ればすむことだし」
「それはダメ
絶対に駄目よ
あんなに馬鹿にされて
悔しくないの?
必ず見返してやるのよ」
「でも…」