私の仮恋人は親友のお兄さん
私は肩身が狭くなった
果恋ちゃんのお兄さんは
ブツブツと文句を言いながら
電話の前に行く
家電から会社に電話したようだ
妹の具合が悪くなったから
休むと言っていた
果恋ちゃんって凄い
本当に
休ませてしまった
スーツも着て
仕事に行く気だっただろうに
私はますます
申し訳なくなって
肩を縮めて座った
「ほら、紅茶だよ」
果恋の前に荒々しくコップを置く
でもお兄さんは
私に置くときだけ
丁寧に置いてくれた
「何、この扱い差は?
可愛い妹にたいして
冷たくない?」