私の仮恋人は親友のお兄さん
家に帰ると、
お父さんとお母さんが居間で座っていた
「何で?
黙ってたの?
リストラされてたって
どうして言わないの!」
私はテーブルを叩いて
座った
お父さんは私から目をそらした
「言ったら
花音は学校をやめて
働くって言うでしょ?」
「言うよ
当たり前じゃん
だって紫音を高校に出すんでしょ?
私が働くよ」
「だから
言わなかったのよ
花音にもきちんと卒業してほしいもの」
「じゃ、高校に通いながら
夕方、バイトする
それならいいでしょ?」
「大丈夫よ
そんなことしなくても
もう新しい仕事先も決まったの」
「どこに?」
「海堂さんの会社よ」
「は?」
「リストラされた翌日に連絡を
くださって
仕事先が決まってないなら
面接をしますよって」
「誰が?」
「誰って…ねえ」
「廉人さん?」
「まあ、ね」
気まずそうに
お母さんがうなずく
「それで面接に行ったの?」
「ええ、今朝行ってきたわ
明日から来てくださいって
ついさっき電話があったのよ」
「行くの?」
「給料も前の会社よりいいし
待遇もいいから」
「待遇?」
「ええ
マンション開発部門の部門長って
言ってたかしら?」
お父さんとお母さんが居間で座っていた
「何で?
黙ってたの?
リストラされてたって
どうして言わないの!」
私はテーブルを叩いて
座った
お父さんは私から目をそらした
「言ったら
花音は学校をやめて
働くって言うでしょ?」
「言うよ
当たり前じゃん
だって紫音を高校に出すんでしょ?
私が働くよ」
「だから
言わなかったのよ
花音にもきちんと卒業してほしいもの」
「じゃ、高校に通いながら
夕方、バイトする
それならいいでしょ?」
「大丈夫よ
そんなことしなくても
もう新しい仕事先も決まったの」
「どこに?」
「海堂さんの会社よ」
「は?」
「リストラされた翌日に連絡を
くださって
仕事先が決まってないなら
面接をしますよって」
「誰が?」
「誰って…ねえ」
「廉人さん?」
「まあ、ね」
気まずそうに
お母さんがうなずく
「それで面接に行ったの?」
「ええ、今朝行ってきたわ
明日から来てくださいって
ついさっき電話があったのよ」
「行くの?」
「給料も前の会社よりいいし
待遇もいいから」
「待遇?」
「ええ
マンション開発部門の部門長って
言ってたかしら?」