私の仮恋人は親友のお兄さん
「どうして泣いてるの?」

閉まりかけている扉に体を
ぶつけながら
廉人さんが
飛び込んできた

私を抱きしめると
額にキスをしてくれた

「ねえ
どうして涙を流してる?」

「だって
廉人さんが冷たいから

もう会えないって
思ったら
涙が出て」

「キスしていい?」

私は頷いた

私もキスしたい

廉人さんと
キスがしたいよ

私は上を向くと
キスをした

最初から舌を絡ませ
廉人さんの首に手をまわした

廉人さんは
私の腰に手をおく

エレベーターが一階につく前に
私たちは離れた

「もう一回
上にいく?」

「いいんですか?
会議は?」

「終わるまで待っててくれたら
嬉しいな」

「待ってます」

「じゃ、上に行こう」

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