私の仮恋人は親友のお兄さん
「あの…」
「オドオドしない!
はっきり言いたいことは言う!」
ベッドの上に座っている廉人さんが
声を荒げた
「麗華さんが
恋人を連れて
パーティに来いって言うから」
「言うから?」
「私には恋人はいないし
麗華さんのパーティに行けるような
ドレスもないし…
だから行けないって
毎回、断ってて
でも今回、誘われた時に
果恋ちゃんが傍にいて
麗華さんの言い方に頭にきたって
一週間後のパーティに
彼氏を連れていくからって」
「ふうん」
廉人さんは
興味なさそうに返事をすると
煙草を吸い始めた
「その彼氏役に
俺を抜擢したわけね」
私は頷いた