私の仮恋人は親友のお兄さん

「たとえ電車でデートしたとしても
同じ原理だ
男が女の家まで送る
それが付き合う上での鉄則
だから俺はあんたを
家まで送る
いいな!」


「はい」


私は廉人さんに言われるまま
車に乗り


家の近所まで送ってもらった


「あんたの家は?」


「えっと…じゃなくて
近所です」


「親に挨拶するから」


「え?」


どうしてそんなことまで?


「一週間とは言え
付き合うんだ
挨拶はする」


「大丈夫です!」


「私は首を横に振った」


「俺はこれから一週間
あんたを振り回すんだ
今日、早めに帰したのも
これからのことを
あんたの親に話をして

了解を得てもらうため

明日からは帰りがもっと
遅くなる

そのための挨拶だ」

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