私の仮恋人は親友のお兄さん

教室に入った私に
麗華さんが目の前に立ちはだかった


「あら?
まずは見た目から頑張るの?」


「おはようございます」


私は挨拶をする




『何を言われても
下を向くな
笑顔で言葉を返せ
感情は表に出さず
言い返せれば
上出来だ!』



廉人さんは私を学校まで
送ってくれた


その車中で
言われた言葉を思い出した


「髪を切って
見た目を明るくして
まずは彼氏候補を見つける計画も
いいけど

パーティまで
そんなに時間はないのよ

わかって
いらっしゃる?」


綺麗に化粧した麗華さんが
キラキラした目で話しかけてきた


カールした髪が揺れる


やっぱりお金持ちは
違うよ


< 36 / 204 >

この作品をシェア

pagetop