私の仮恋人は親友のお兄さん
教室に入った私に
麗華さんが目の前に立ちはだかった
「あら?
まずは見た目から頑張るの?」
「おはようございます」
私は挨拶をする
『何を言われても
下を向くな
笑顔で言葉を返せ
感情は表に出さず
言い返せれば
上出来だ!』
廉人さんは私を学校まで
送ってくれた
その車中で
言われた言葉を思い出した
「髪を切って
見た目を明るくして
まずは彼氏候補を見つける計画も
いいけど
パーティまで
そんなに時間はないのよ
わかって
いらっしゃる?」
綺麗に化粧した麗華さんが
キラキラした目で話しかけてきた
カールした髪が揺れる
やっぱりお金持ちは
違うよ