私の仮恋人は親友のお兄さん
人の気配を感じると
そこには廉人さんが
立っていた

え?

「な、何か?」

「別に」

そう言って
廉人さんは
私の腰を掴んで

キスをした

唇に軽く一回
それから
舌を絡ませた

ちょ…
ちょっと!

私は廉人さんの胸を叩いた

模擬練習にはしては
おかしいよ!

やり過ぎだよ

「迎えに来た男に
女はこれくらいのことを

しないとな
お礼にはならないから」

「はい…」

廉人さんは
そう言って
ひとりで先にエステへと向かった

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