私の仮恋人は親友のお兄さん
一通り終わると
お姉さんに化粧の仕方を教わった

眉の書き方から
口紅の塗り方まで

着替えも今日は
持ってきている

それに着替えると
鞄の中に
制服を入れて

受付に戻る

廉人さんはソファに座って足を組んでいた

てっきり
受付の人と話をしていると思ったのに

「振られちゃった?」

私は廉人さんに声をかけた

「誰が?」

「廉人さんが
受付のお姉さんに」

「馬鹿を言うな
俺は振られない」

「そうだよね
さて
次はお勉強タイムだね」

「ああ」

どうして
不機嫌になるのだろう

私は
廉人さんが
怖い顔をする理由がわからなかった

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