私の仮恋人は親友のお兄さん
「何してるんだ?」

「え?」

電話を終えた廉人さんが
ノートを覗き込んできた

私は慌てて
ノートを閉じると
笑顔を見せた

「メモです
良い女になるための
私なりに勉強して得たことを
書いているんです」

「ふうん」

返事をしながら
廉人さんは
私の隣に座った

私と廉人さんは目が合った

熱い視線に
私は廉人さんから目をそらす

下を向いた私の顎を掴むと
廉人さんは
私の顔を引き上げた

「良い女になれてます?」

私は
声を裏返しながら
質問した

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