夏色メモリー【完】
並んでいる間も川藤くんとは話題が尽きなかった。
今はまっている漫画やドラマ、音楽の話など。
川藤くんは、色んな話の引き出しを持っているなあと感心する。
「えっ、矢野さん?もしかして、彼氏?」
ようやく行列の先頭に着き、商品を頼むと、ちょうど会計をする人が顔見知りのバイト仲間だった。
「違いますよ。クラスメートで、ゆんちゃんも一緒に来てるんですよ」
「なぁんだ。でも、なんか二人お似合いだね」
「え?」
「そうですか?ありがとうございます」
川藤くんはニコッとして、会計を済ました。