夏色メモリー【完】



川藤くんは眼鏡を外し、少し目を擦った。

その目はたしかに少し充血しているようだった。



「痛そう……」



視力、どちらも両目2.0ある私だけど、花粉症で目が充血することがあるので、痛さはなんとなく分かる。



「まあ、少しは知的に見えるでしょ?」



知的に見せなくても、十分川藤くんは頭がいい。


……なんて、あんまりクラスで関わったことないヤツが川藤くんの成績知ってたら怖いか。


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