神楽先生はそんなに甘くない。
「(...よし!)」
私は自分に気合いを入れてから、先生の数歩後ろをのんびり歩いた。
そこから、目の前にあった角を右に曲がって、その突き当り。存外、茶道室は近い位置にあった。
「茶道室」とだけ書かれた簡素な紙が扉に貼り付けられている。
なるほど。わかりやすいと言えばわかりやすい位置。これなら先生がいなくても迷わず来れそう...。
しかしながら、先生と出会ったあの位置までは闇雲に歩いていただけなので、まずその位置まで辿り着けるのかは些か謎ではある。