神楽先生はそんなに甘くない。
『ここに』その先生の声がジンジンと脳内で響く。
私が描いた漫画。「冷徹先生と秘密の放課後」。
これは、妄想癖が酷い女子高生が、ドSの先生と放課後2人きりで秘密の補習をするストーリーである。
確かに、ここで出てくる女子高生というのは、自分をイメージしている。
しかしながら、ここで書かれている冷徹先生...神谷先生は本当に、純度100%の私の理想...妄想なのである。
だから、理想通りすぎる冷たい先生と高校で出会った上、2人きりで放課後を過ごすなんて、そんな偶然あるわけないのだ。
あるわけが...ないのに。