神楽先生はそんなに甘くない。

「あぁ〜、お前一年か。何組?」

気だるそうな声に瞳。理想以上に理想以上な仕草の全てに釘付けになる。

美しすぎてずっと見てられる。ていうかむしろ見させていただきたい。

って、だめだめ。早く先生の質問に答えないと。

「1年2組の、速水茉白です...!」

努めて笑顔でそう伝えた。目は緊張でとても合わせられなかったけど、これでも合格点だと思う。

「ハヤミさん、ね。1年2組はそこの階段で3階まで行って、手前から3つ目の教室だから。」

先生は出席簿らしきもので階段の方を指した。
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