トワイライト(下)

「茅紗……俺、これ以上は無理かも……」


そう言って彼は罰の悪そうな顔をし、箱をテーブルの上に置くや否や自分の身体を救って歩き出す。

何が起きてるのか思考が追いつかずに困惑したままベッドの上に寝かされ、着たばかりのシャツを脱ぎ捨てた上半身が重なる。


「はる……き……?」


その唇は直ぐに塞がれ、生温かい先が激しく這い回り、柔らかい感触が頬を滑り抜けて行く

艶めかしい吐息と何度も名前を呼ぶ低い声


「茅紗……愛してるよ……」


それは確かに聞こえてるのに、耳元を戯れる唇と身体中を弄る手が掻き乱す

本能の赴くままに身を押し寄せ、甘い声が耳元を擽る

「茅紗……好きだよ……愛してる……」

「遼葵……す……き……」

絶えず洩れる声に混じる荒い吐息、夢中で身体を求めて絡め合う

「茅紗……それ……駄目……」

熱を帯びて上がる息が鼓膜を静かに震わせていた

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