保健室で寝ていたら、爽やかモテ男子に甘く迫られちゃいました。

「郁田さんのオムライス、美味しそうだね」

「えっ、あ、うん……」

オムライスを食べていたら、隣の夏目くんに声をかけられて返事をする。

せっかく幸せな時間を過ごしているんだから邪魔しないでもらいたい。

「どんな味するの?」

「え、いや、普通にオムライスの味だけど」

「普通ってどんな?」

「だからっ……」

えっと、もしかしてこの人……。
私のもらおうとしてる?!

「あの、あげないよ?!」

「えー!いいじゃん菜花、うちらとだっていつもシェアしてるし、てかいつもは菜花の方からやりたがるのに」

光莉が急に会話に参加してそんなことをいう。
また夏目くんの味方ですか、友よ。

「光莉……いやいやいや!それは……」

それは相手が大好きな光莉達だからで。

夏目くんのことは嫌いだもん、なんて言えるわけがないけれど。
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