保健室で寝ていたら、爽やかモテ男子に甘く迫られちゃいました。

「瑠々ちゃんとも、お母さんたちともすごく楽しそうにして見えたけど」


夕食の時間、夏目くんのお父さんもお母さんも揃って食卓を囲んで。


『涼々がお家にお友達連れてきたのなんて初めてだからすっごく嬉しくてね!どう?菜花ちゃん、うちに嫁に来る気はない?』


『ちょ、やめてよ、母さん、郁田さん困ってるじゃん』


『だって〜ね?』


なんてふたりが話しているのを、どういう顔をして聞いていいか分からなくて、

ハハハッと笑ったりして。


帰り際、瑠々ちゃんはまだ私と遊ぶんだって駄々をこねて泣き出しちゃったし。


内心それがとっても嬉しくて。


どっからどう見ても、夏目家は本当の家族だった。


夏目くん本人がそれを言われてどう思うか分からないから、簡単には口に出せないけれど。


「……よかった。俺、ちゃんと楽しそうだった?」


「えっ……」


「あっ、いや、ごめんっ」


夏目くんはそう言いながら人差し指で鼻の下をこすった。

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