保健室で寝ていたら、爽やかモテ男子に甘く迫られちゃいました。

あんなに仲良さそうに見えたのに。

夏目くんがいろんなことを思って今の考えに至ったのはなんとなくわかるけれど。

でも……。

それはなんだか違う気がした。


「夏目くん、3人の仲を自分が邪魔してるみたいで居心地悪いって言ったけど本当は逆なんじゃない?」


「えっ。逆?」


「瑠々ちゃんにお父さんとお母さん取られたみたいで嫌なんじゃないかな」


その気持ちはなんとなくわかる。
私にも2つ下に弟がいるから。

たとえ両親と血が繋がっていようがなかろうが、多少はそういう感情があるんじゃないかって。

失礼なことを言っているのは重々承知だけれど。

「なにそれ……そんな子供みたいな……」

「子供なんだよ。夏目くん」

「はっ?」

「でもそれって、夏目くんがちゃんとふたりのことも瑠々ちゃんのことも家族だって認めてる証拠だと思うから」

そう言うと、夏目くんが口をつぐんだ。
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