保健室で寝ていたら、爽やかモテ男子に甘く迫られちゃいました。

「郁田さんは、家族に手紙なんて書いたことあるの？」

「あるよ。普通に。友達にだってプレゼント買う時は手書きで書いた方が気持ちこもってていいなって思うし」

「ふーん……」

「決まりでいいじゃん。手紙」

手紙だけだと寂しいって思うなら、何か小さな小物をプラスでつけてもいいだろうし。

「やだ……」

「え〜〜」

子供っぽいなぁ。

こういうのをサラッとクールにこなすのが、夏目涼々じゃないの？

「何を書けばいいかわからないし」

「夏目くんが瑠々ちゃんのことをどう思ってるのか書くんだよ」

「瑠々まだ字読めないし」

「読み聞かせるんだよ」

「声に出して？！」

いや、そんな驚くことかね……。

「当たり前じゃん」

「死ぬ……」

「言ったよね？ちゃんと伝えないとわからないって。瑠々ちゃんがあんな風に私に言ってきたってことは、夏目くんの瑠々ちゃんを思う気持ち、本人にちゃんと伝わってないってことだよ？」

「いや、だからって……」

「一緒に考えてあげるから」

「えっ……」

思わず出てしまったセリフに、自分でもちょっとびっくりした。