保健室で寝ていたら、爽やかモテ男子に甘く迫られちゃいました。
「わ、可愛いね」
瑠々ちゃんが着たらそれはそれは可愛らしいんだろうと思うけど、
夏目くんが持ってるそれは明らかにメンズサイズ。
瑠々ちゃんの誕生日へのプレゼントなのに、夏目くんが自分用に買うつもりなの?
頭の上にハテナを浮かべながらその様子を観察していると、
夏目くんの目線が、さっきのパジャマの下の棚へと向けられた。
「あった」
そう言って彼が手に取ったのは、さきほどのパジャマの柄と全く同じで、生地の色だけがピンクで色違いになっている。
そして、レディースものにしてはサイズがかなり小さい……。
「最近、カップルだけじゃなくて、ファミリーでお揃いとか流行ってるんだよね」
「はっ、そうなんだ!これ子供用か!」
てことはつまり、夏目くんとお揃いのパジャマを瑠々ちゃんにプレゼントしてあげるってことか!
「まぁ、今の瑠々の気持ちがどうかわかんないから、涼々と同じじゃ嫌〜とか言われるかもしれないけど」
「いや、いいよ!いい考えだよ夏目くん!瑠々ちゃん絶対喜ぶ!」
名案だと、瑠々ちゃんの喜んでる顔がすぐに想像できて思わず前のめりでそう言う。
「えっ……あっ、うん、」
夏目くんはそう言ってスッと私から目をそらした。
え?……何、今の?